2008年 02月 02日

一生分の仕事

母は唄が上手いとはお世辞にも言えない。
若い頃、父に「お前が唄うとぬかみそが腐る!」と云われたとかで
それを根に持っていたらしく、人前で唄う事は滅多に無かった。

たまに唄う時は、物凄く嬉しい時か、その逆。
苦労が多い人生だったろうから
嬉しさ故の歌はそんなに多くは無かっただろうと思う。

私が進学の為、盛岡に引っ越す時も
荷造りを手伝いながら、寂しそうに唄っていた。

次に母が寂しそうに唄うのを聴いたのは
お産のため実家に戻っていた私が
息子の1ヵ月検診も終え盛岡に帰る日だった。

「(末っ子の)アンタの産人(さんと)アヅカイも終ったし
私はもう、一生分の仕事をした。」

   ※産人アヅカイ=お産をした娘・嫁等の世話

清清したような、つまらないような顔をして母はそう云い
若干、不安定さの残る音程で唄っていた。
何の唄だったか憶えていないが、声があまりに寂しそうで
唄っている姿は今も覚えている。

私も一応親の端くれとして生きているので
その時の母の気持ちはなんとなく想像は出来る。

でも、一生分の仕事をしてから逝けるかな・・・・・・。
こう頻繁に身体にトラブルがあるといまひとつ自信がもてない。
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by nanbuneko | 2008-02-02 19:49 | その他 | Comments(4)
Commented by freshless at 2008-02-03 20:31 x
私の母も音痴でした。謙遜でも何でもなく音痴でした。それなのに、こともあろうにサラ・ブライトマンやパバロッティのCDを聴きながら一緒に歌おうとするので、「あーうるさい!」と邪険にした覚えがあります。今頃天国で思いっきり歌っているでしょーか?

体の不調が続くと、心もしんどくなってきますよね。早めに休まれてくださいね。
Commented by nanbuneko at 2008-02-03 23:29
■freshlessさん、お母様、天国でリサイタルされてるかもしれませんね。
体調不良だと、考え方がどうも後ろ向きになりがちです。
こうなったら、後ろ向きになって後ろ向きに歩くという、究極の後ろ向きを極めれば=前進!てことになるような・・
あっ・・はい、下らないこと言ってないでもう寝まふ。
Commented by tomokeda at 2008-02-04 09:31
私も娘の産人あつかいして逝きたいと思ってます。
母が、私達に出来なかった事を娘にはしてあげたいわ。
この年になると・・・段々、病気のデパート化しちゃうね。(^^ゞ
Commented by nanbuneko at 2008-02-04 22:34
■tomokedaさん、
うちは息子なので、直接的に産人あづかいはないと思うのですが(^^; やはり健康管理ですね~。無茶が利いた若い頃が懐かしいです。


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