2006年 02月 18日

やっぱ怖い話し

数年前、パートの派遣で通っていたビルがある。

不景気から撤退または廃業する企業が増加
不動産屋の看板ばかりが目立ちはじめた盛岡。
そのビルも例に漏れず テナントはどんどん居なくなり
5階建てだが 埋まっているのは4階のフロアのみ
(しかも二社だけ)

寂しくて気味が悪い感じも有ったが 気楽さもあり
特に 使われていない3階のトイレだと
誰に遠慮も無く 化粧直しや歯磨きができるので 
結構重宝していた。

ある日、いつものように3階のトイレに入ったときのこと。

ドアを開けた瞬間 なんか嫌な感じがした。
トイレの隅に 白っぽい何かが見える!
吃驚して声も出せず その白いものを見ていると
天井の方に もくもくと大きくなっていく
ソフトボール大の粒が葡萄の房ように連なって
煙のように上の方に昇っていく!

「えーなにこれ! 怖い!助けて!こっちへこないで!」
心の中で叫んだけど声は出ない

するとゆるりと その白い巨大葡萄?が自分の方に向いてきて
驚いてあんぐりと開けていた自分の口の中に入ってきたのだ!

驚くばかりで 一体何が起こっているのか解らなかった。
今 自分の口の中に入ってきたものは何!?
私はどうなってしまうの?

だけど こんな事ヒトには言えない。
変人扱いされるだけだろう・・・・・

その後暫くしてのこと
5階の自動販売機で缶コーヒーを買っていると
階下から 「きゃー」とか「ウ ううん」という 
まだ言葉を話せない幼児のような声が上まで響いてきた。

4階に戻ったけど 子供なんて居ない。
「誰か、お子さんを連れてらしたんですか?」
事務所の人に聞いても 「誰も連れてきてないよ」との返事。

また或る時は仕事を終えて 親の入院先に向かう時の事。
ビルのすぐ脇の坂 緩やかに見えて実はキツイ。
「あー 疲れた。これから病院かあ しんどいなあこの坂」と
思いながら歩き始めた時
自分の肩甲骨下付近を 押す小さな両手を感じた。
「-?まさか?なにこれ?気のせいだよね?」

だけど その感触はとても確かで
私は誰の姿も見えないのに 誰かに背中を押して貰いながら
その坂を半分まで登るーという 信じられない経験をしたのだった。

その後派遣先の事務所は撤退し 私は違う仕事に就いた。
そのビルは閉鎖され 今も「売りビル」の看板が出ている。

雪に覆われたまま無言でたたずむ ビル
もう立ち入る事はないが
あの時 自分の口の中に入って来た白い煙のような物体。
あれは一体何者で そして 自分に何か作用はしないのだろうか?

今でも時々 不安になる。
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by nanbuneko | 2006-02-18 22:26 | もののけの気配 | Comments(0)


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